不特法は、1995年に施行され、2024年9月末時点で第1号免許を取得している事業者は全国で257社、電子取引(クラウドファンディング)許可事業者は129社、また小規模の第1号登録している事業者は本年9月末時点で53社、電子取引許可を得ている事業者は24社あります。
ここ数年、政府による地方再生政策の後押しなどにより、空き家、シャッター通りなど遊休不動産を再生した不特法事業例が多くみられるようになりました。
不特法は、個人や法人(以下「一般投資家」)から直接資金を集め、借入金に頼らなくても不動産ファンド組成ができ、家賃等から得られる利益(純賃貸収入)を出資者である事業参加者に分配する事業です。不特法は、新しい不動産事業としても、不動産業界は元より、他業種からも昨今注目を集めています。
また、2017年12月には電子取引(クラウドファンディング)が不特法で解禁され、すでに91社(2023年11月末現在)小規模事業者で21社(2023年0月末現在)が免許を取得しました。電子取引により、多くの一般投資家がスマホやPCから小口で直接投資できるようになりました。
一方、我が国の個人の金融資産(2019年12月末現在)は、1,900兆円を超え、その内、なんと1,008兆円が現預金に放置されています。これまで20年以上日本経済はデフレに見舞われ、リフレ対策のため、長い間低金利や、ゼロ金利が続き、国民や企業の金利や利息収入(インカムゲイン)は極端に減少してしまいました。
このように国民の数少ない資産運用先であった預金や貯金ではほとんど利殖は望めず、年金や給料の不足分を補えなくなっています。
コロナ禍でも、資産運用難から一般投資家の注目を集め、本年2月から6月までに売り出された不特法商品のほとんどは短期間に完売となりました。